今回は、就職活動の選考で行われるグループディスカッション(以下、GD)の評価のポイントについて紹介します。
前回、「GDの暗黙のルール」について紹介していますので、御興味ある方は是非、前回の記事もご覧ください。
会社が採用選考において、「GDを行う理由」と「GDでの評価のポイント」について説明します。
1.GDを行う理由
採用選考において、面接は一対一でのコミュニケーション能力を判断する場になるのに対し、GDは集団でのコミュニケーション能力を判断する場になります。
コミュニケーション能力とは、基本的には、「伝える力(納得させる力)」と「聞く力(理解する力)」です。
実際に仕事を行う上で一対一で仕事をするケースよりもチームで仕事をするケースが多いので、企業はGDを通して面接では測ることができない、チームで仕事をする時に必要になる集団でのコミュニケーション能力を評価していることになります。
2.GDの評価のポイント
企業はGDを通して集団でのコミュニケーション能力を評価したいと考えているわけですが、具体的には以下の観点で、参加者のGDへの取り組みを見ています。
- 積極性
- 協調性
- 論理性
積極性
主体的に議論に参加しているかを意見の量と意見によって議論の方向性を作り出そうとしているかで見ています。
協調性
議論に参加できていない参加者に意見を聞くようにしているか、また、意見を出せない参加者がいた時に、なぜ意見が出せないのか、つまづいているポイントを見つけて助けてあげられているか、相手の意見を遮らずに傾聴する姿勢があるかを見ています。
論理性
議論を進めるに当たって議題に適していると思われる発言ができているか、また、議論をまとめるために適切に議題を構造的にとらえて分割することができているか、が見られています。
特に評価されるポイントが2点あります。
1点目は、GD自体を楽しんで取り組んでいるかです。分類としては協調性の能力に分類されると思いますが、与えられた仕事を楽しんで取り組める能力は、仕事をする上でかなり重要です。誰もが楽しそうに仕事をする人と一緒に仕事をしたいと思うものです。
2点目は、良い質問ができるかです。分類としては論理性の能力に分類されると思いますが、意見を出す能力よりも、参加者に良い意見を出してもらうための良い質問ができるかどうかが重要になります。良い質問をするためには、議題を理解して適切に分解し、分解した部分ごとに意見を出して、それを統合していく能力が求められます。
1点目については、参加者の気持ちの持ちようで取り組むことができると思いますが、2点目は、議題を分割し、具体化させたり、抽象化させたりする能力が求められるので、取り組みは難しいと思います。(当社で行っているGD練習会でも稀に、2点目の能力が秀でている方がいて、そういう方がいるとGDがとてもスムーズに進みます。その方が参加者に対して良い質問(問いかけ)を行っているからです。)
今回は、就職活動の選考で行われるグループディスカッション(以下、GD)の評価のポイントについて紹介しました。
「GDの評価のポイント」については、動画でも解説していますので、是非、以下の動画を参考にしてください。
〈文=株式会社シグマライズ 代表取締役社長 社会保険労務士 斎藤 清二(@sigmarize)〉
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