就活を行う上で、多くの人が参加する企業へのインターンシップ。しかし、企業によって内容が異なりよくわからないため、参加することを迷っている方も多いのではないでしょうか。
また、忙しい中で時間を割いて参加するメリットがあるのか、疑問に感じている方もいるかもしれません。本記事では、就活生と企業、2つの視点からインターンシップの現状と、実際の開催事例を紹介します。
インターンシップとはそもそも何か?という話については『そもそもインターンシップとは!?アルバイトとの違いを解説します!』をチェックしてみてください。
インターンシップに参加する意味とは
ここでは、就活生側と企業側、両方の目線で見たインターンシップに参加する(開催する)メリットについて解説します。
就活生側の目線 : 3つのメリットがある
1. 自分を成長させることができる
インターンシップには様々なプログラムがあります。簡単な体験で終わるものもありますが、中にはしっかりとした課題が用意されていて、厳しいフィードバックを得ながら最後までやり遂げる経験ができるものも。
難しい課題に対して粘り強くやり抜いた経験は、大きな成長につながります。
2. 就職のミスマッチを防いで就活できる
新卒採用において、入社3年以内の離職率は3割を超えています。新卒採用された人の離職理由の中で最も多いのが、入社前のイメージとのギャップによる、組織や業務とのミスマッチです。
インターンシップに参加することで、組織や業務に対するイメージを明確にし、本当に希望する組織や仕事に対するイメージを作ることができます。
3. 本選考に有利になる可能性が高い
インターンシップにおいては、インターン先で残した成果によって、実際の選考が有利になる場合があります。就業体験とはいえ、実際に取り組んだ結果はきちんと評価されていることを理解しておきましょう。
もちろん、インターンシップでの印象が悪い場合は逆に本選考で不利になる可能性もあるため、この点については注意してください。
企業側の目線 : 欲しい人材に直接アプローチできる
近年さまざまな魅力あるインターンシップが開催されるのは、企業の努力によるものです。
最初は手探り状態でのスタートから、企業独自の魅力を前面に打ち出したプログラムが多く見られるようになりました。
その背景として、単に多くの就活生を集めるためではなく、自社で活躍できる人材に興味を持ってもらいたいという狙いがあります。
求める学生がインターンシップをきっかけに入社してくれれば、企業としては大成功であると言えるでしょう。
学生が参加して良かった!と思えるインターンとは?
実際にインターンシップに参加した学生による意見を元に、満足度の高いインターンシップについて紹介します。
目的が明確なインターンシップは満足度が高い
目的が明確なインターンシップを開催すると、インターンに参加する学生も満足しやすいでしょう。そもそもインターンシップは、開催期間によって大きく3つに分類されます。
- 短期インターンシップ(1~3日間程度)
- 中期インターンシップ(1週間~1か月程度)
- 長期インターンシップ(半年~1年程度)
短期インターンシップでは、グループワーク等を通じて業界や業務を深められます。それに対し、中長期のインターンシップになると、より実際の業務に近い体験ができます。
当然、期間が長ければ長いほど、企業や業務に対する理解は深まり、得られるスキルや経験も多くなります。
自分がどのような目的を持ってインターンシップに参加するのか、きちんと把握した上で参加する企業やプログラムを選びましょう。
仕事や業界のことを理解できるプログラムが人気
様々なインターンシップのプログラムが用意されていますが、学生からの人気が最も高いものは、業種や仕事内容を具体的に知ることができるプログラムです。
株式会社ディスコの調査によると、講義やグループワークのみプログラムに比べて、仕事体験や実務等を含むプログラムは、「大変満足」と回答した方の割合が2倍近くに上っています。
さらに、社員との交流の機会が多く持てると、よりその企業の雰囲気や魅力を感じることができるため、満足度が高くなる傾向にあります。今後も体験要素を多く取り入れたプログラムは増加すると予想されます。
同じ業界における企業ごとの違いを見つけることにもつながる、インターン後の面接においては大きな力を発揮するでしょう。
年々進化する短期インターンシップ
一般的に浸透しているインターンシップが、この短期インターンシップです。その中でも1dayインターンシップは多くの企業で採用されており、中長期のインターンシップに比べて就活生の参加率も圧倒的に高いです。
とはいえ、1日だけのインターンシップでは、実際は会社説明会の延長に過ぎないというイメージが強いかもしれません。
しかし、最近では、午前と午後でグループワークとプログラミング業務をそれぞれ経験できるなど、実務体験を多く取り入れたプログラムが増えています。
短期であっても、濃密な体験ができるプログラムは存在します。数日で終わという特徴を活かして、様々な企業のインターンシップに参加するのはいかがでしょうか。
ただし、短期のインターンシップは、本当の仕事を経験できることは少ないでしょう。短期インターンシップの詳細については下記の記事を参考にしてみてください。
インターンプログラム内容の具体例を紹介します
ここでは、インターンプログラムにおける特徴と具体例を紹介します。また、近年増えているオンラインインターンについても、内容や傾向を解説します。
インターンシップの8割はグループワーク
インターンシップのプログラムは、そのほとんどがグループワークが占めています。
その内容は、企業や業界に関連した内容になっており、例えば新商品の企画を行ったり、既存商品の改善案を考えるといったテーマが採用されています。
社会に出ると周りと協力しながら仕事を進めることが必須です。グループワークが苦手だからといってインターンシップへの参加を諦めるのではなく、克服するための場として活用するのもよいでしょう。
業界別・インターンシップの具体例
インターンシップは、業界や職種によっても大きく異なります。下記に具体例を紹介します。
- 商社(短期、1日)
実際の商材を例に、事業内容が理解できるグループワークを行います。
- 金融(短期、2日、オンライン)
業界について紹介を受けたあと、就業体験ワークをや座談会を行います。
- コンサル(短期、3日)
プロジェクトメンバーとしてチームを組み、調査・分析を行い、解決策を導きます。
- メーカー技術系(中期、2週間)
メカ設計やソフトウェア開発を行ったり、試作品の評価などといった実務の一部に携わることができます。
- IT(中長期、2週間~1年程度)
エンジニアとしてアプリ開発や、新規事業サービスの開発メンバーとして実際の業務に取り組むことができます。
実際のインターンシップの体験談をまとめた記事もありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
徐々に増えているオンラインインターンシップ
近年オンラインでの面接が多く行われるようになりましたが、インターンシップにもその波はやってきています。
特に、2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、今後はオンラインでのインターンシップの実施数が増えることが予想されます。
具体的には、オンライン上で動画を試聴したり、社員との面談を行うようなプログラムが用意されているようです。
地方在住の就活生など、なかなか都市部での開催時に参加することが難しい方にとっては大きなチャンスです。地方格差を埋めるきっかけになるかもしれません。
周りと差をつけるには長期インターンシップがおすすめ
インターンシップの様々な事例について紹介してきました。
実際に働いてみて、「こんなはずじゃなかった」と思う可能性を少しでも減らし、希望の仕事に就くためには、インターンシップへの参加はとても大切です。
就活を学生生活と両立させることは大変です。そのため、手軽に参加できる短期インターンシップに就活生の人気が集中するのはうなずけます。
しかし、本当の意味で業務を理解しようと思うと、長期インターンシップへの参加が不可欠です。業務体験というより、社員の一員となって働くという意味合いが強くなります。
与えられた課題に取り組むだけでなく、雑用や先輩社員の手伝いにも率先して取り組み、急なトラブルにも柔軟に対応しなければなりません。
その分経験やスキルを身に付けることが可能であり、自分の将来につながる体験になるでしょう。
『大学生が長期インターンに参加する3つのメリット』という記事もあるので、併せて確認してみてください。
<文=宮本喬行>
株式会社シグマライズでは、23卒向けに「就職支援コミュニティ【α】」というLINEのオープンチャットにて就活生の支援を行っています。22卒のコミュニティ参加者にもサポーターとしてコミュニティに残ってもらっていますので先輩に相談することも可能です。
サービスの詳細について知りたい方は、こちらのサービス紹介ページから詳細確認下さい。