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『少子高齢化と生産性』について考える

日本は少子高齢化が進んでおり、少子高齢化の一番の問題は労働力の低下にあると言われています。労働力の低下を補うために、国は女性の活用と高齢者の活用と外国人労働者の活用を促す施策を進めています。具体的な施策でいうと、女性活躍推進法で女性管理職の割合の数値目標を企業に持たせたり、定年年齢の65歳までの引き上げを行ったり、外国人労働者の受け入れの緩和をしたり、等の取り組みです。

今まで日本国内で労働力の主体として認識されていたのは、18歳~60歳までの日本人男性になります。それ以外の人達は仕事をしていたとしても補助的な仕事をするケースが多かったわけですが、少子高齢化を前に、その他の方にも労働力の主体となって働いてもらおうというのが国が進めている取り組みなわけです。(待機児童の問題などもそういった文脈で最近はニュースになることも多いです。)

企業に目を向けると、最近のトレンドは生産性の向上(言い換えてワークライフバランスの向上)への取り組みです。労働力が減少する中で、いかに人を使わず、また短時間で成果を出すかということに取り組んでいるわけです。

労働力が減少するというのは、業務を回すために必要な人材が採用できない。そして採用する際の賃金も上がっていく。ということを意味しているわけなので、企業としては当然、オートメーション化を進めて省人化を図るとか、一人一人の生産性に着目して業務の効率化を図ることになります。

外国人を含めた多様な人材を企業にひきつけ、採用し、活用するためには、企業の方も今まで以上にコンプライアンスに気を付けたり、長時間労働にならないような施策が求められるようになるはずです。

その中で、時間外労働の抑制の働きも強くなります。長時間労働をしなければ成果がだせない企業は、社員が長時間働くことが前提になっていますので、能力が高くても将来的に出産・育児をするような女性を活用することは難しく、また、60歳を超えた高齢者を活用することも、外国人を活用することも難しくなります。結果的に長く働くことができる人しか採用ができません。そして多くの企業が従来の労働者と同様に長時間働く人を求めることになれば、今まで主要な労働力と認識されていた層の人材は減少しているので、人材採用の面で困難に直面することになります。

企業が生産性をあげて短時間の労働で成果をだせるようになれば、短時間しか働けないが能力の高い方の活用が可能になります。長時間労働が前提であれば成果の出せなかった女性や高齢者や外国人の方で能力のある方を企業は採用できるわけです。企業としても採用人材の選択肢も増えますので、労働力が低下する中であっても企業に必要な人材を確保できる可能性が高まります。

人口動態の変化から始まる大きな流れの中で、日本の労働者の働きかた、企業の組織の作り方が大きく変わっている。変わってきているように思います。

能力と意欲のある方が能力を出し切れる組織を作ること、それがその方にとっても組織にとっても一番良いはずです。自社、他社問わず大きな環境、労働市場の変化の中て、仕事を通して企業組織を良くしていくこと、これはとても社会的に意義のあることだと思うので、これにフォーカスして取り組んでいきたいと思います。一人では大きな変化は作れないと思うので、皆に意義を伝え、多くの人と一緒に成果を出したいと思います。

〈文=株式会社シグマライズ 代表取締役社長 社会保険労務士 斎藤 清二(@sigmarize)〉

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