ポジティブとネガティブ、一般的にはポジティブになった方が良いと言われていますが、ポジティブの中にも良くないポジティブがあり、ネガティブの中にも良いネガティブがあります。
良いポジティブ、悪いポジティブの判断基準は単純明快です。
判断基準は、その思考をすることで自分の掲げている目標にどれだけ近づけるかです。
ポジティブな思考、ネガティブな思考を目標達成のためのひとつの道具と捉え、ポジティブになったほうが自分にとって良いと考えられることについてはポジティブに考え、ネガティブになった方が自分にとって良いと考えられることについてはネガティブに考える必要があります。
例えば、「資格を持っていなくても活躍できる」という思考はポジティブですが、そのポジティブ思考はあなたにとって良いものですか?反対に「資格を持っていなければ活躍できない」という思考はネガティブですが、そのネガティブ思考はあなたによって良いものですか?
将来資格を必要とするような専門家として活躍しようと思うのであれば、「資格を持っていなくても活躍ができる」というポジティブ思考は、勉強時間を減らし、結果として専門家として活躍できる可能性を阻害する要因になるため、これは悪いポジティブだと考えられます。
ただし、目の前のお客様に良いサービス提供する際には「資格を持っていなくても活躍できる」というポジティブな思考をしていなければ、良いサービスを目の前のお客様に自信を持って提供できないでしょう。これは良いポジティブだと考えられます。
「資格を持っていなくても活躍できる」というポジティブな考え一つとってみても、何を目標と設定するかで良い、悪いが変わってきます。
上記のケースであれば、「将来資格を必要とするような専門家として活躍したい」という目標に対しては、「資格を持っていなくても活躍できる」というポジティブ思考は悪い影響を与え、「目の前のお客様に良いサービスを提供する」という目標に対しては「資格を持っていなくても活躍できる」というポジティブ思考は良い影響を与えています。
逆に「資格を持っていなければ活躍できない」というネガティブな思考であっても、その思考をすることで、危機感を覚えて勉強に身が入るのであれば、それは良いネガティブと考えられます。
「資格を持つ」という一つの事項に対して、ポジティブ、ネガティブ両面の考えを持つことは、思考に同一性が無い、二枚舌だという悪いイメージを持つかもしれませんが、重要なことは、自分の目標に対して最善となるような思考が常に取れているかであり、そこを軸にして常に考えられるのであれば、表面的には同一性が無いと思えても本質的な部分で一貫性があると考えられるのでないかと思います。
実際には感情的な要素もあり、常に自分に取って最善と思われるポジティブ、ネガティブ思考をすることは難しいのですが、ポジティブに考えたらよいか、ネガティブに考えたらよいか迷ったときには、それが良いポジティブか、悪いポジティブか、良いネガティブか、悪いネガティブが考えてみると良いのではないでしょうか。
〈文=株式会社シグマライズ 代表取締役社長 社会保険労務士 斎藤 清二(@sigmarize)〉
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