私は、個人の成長は「忍耐」の中にあると考えていて、稲盛和夫の「仕事は人間成長のための修行の場である」という言葉にはとても共感を覚えます。「修行=忍耐」です。
「忍耐=他者からの評価」という等式は成り立ちませんが「忍耐=自己成長」という等式は成り立つと強く信じています。
自分の人生を良い物にしようと考え、行動した際には必ず忍耐が求められ、その忍耐がすぐに結果(他者からの評価)に繋がらなかったとしても、自己成長の先に結果(他者からの評価)があると考えられるので、忍耐は良い人生を送るために必要不可欠であるというのが私の考えです。
また、責任の範囲が大きくなればなるほど、忍耐の度合いも大きくなるはずです。
「責任範囲=忍耐の度合い」です。
忍耐を要するポジションや忍耐を要する仕事に率先して取り組むことが、自己成長を早める方法であると共に、責任の範囲を広げる方法になります。ただし、忍耐の度合いが大きすぎると心身を悪くする可能性があるので、その点は気を付ける必要があります。また、忍耐許容度には個別差があるので、忍耐を強く他人に押し付けるべきではないです。
忍耐の必要性を説いて、実際に行動させるのが教育ですが、教育の目的がその人の能力を最大限発揮させることであるとすれば、個人の許容範囲を超えた忍耐の強要は教育の観点から正義にはなりません。
他者へ忍耐を押し付ける行為は、場合によっては良くないですが、自発的な忍耐の受け入れは、心身の健康だけ留意すれば、自己成長の観点からも良く、また他者からも忍耐できる人だと高く評価される可能性があり、自他ともに認める常に良い行為です。
誰かと仕事を一緒にする中で、また仕事以外の人間関係で誰かが我慢しなければならなくなったり、誰かの忍耐が求められることは多くあります。その際にどこまでそれを他人に押し付けずに、自分で受け入れられるかが重要であり、忍耐の受入をした分だけ、あなたは成長し、忍耐を放棄した人より評価され、それが結果的に良い人生に繋がっていくものと思います。
起きた問題を環境のせいにせず、自分の問題として考える。という考えと表裏をなして、他人に求められた忍耐すらも自分が受入れて、責任の範囲を広げていける人が評価されるべき人であり、我々が目指すべき人材像だと思います。
問題を他人の問題とせず自分の問題とする。
忍耐を他人に求めるのではなく、自分で受け入れる。
どちらも良く生きるために必要なことです。
〈文=株式会社シグマライズ 代表取締役社長 社会保険労務士 斎藤 清二(@sigmarize)〉
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