目次
- Brain Korea 21の概要
- Brain Korea 採択のために必要な要件
- Brain Koreaの申請方法
- Brain Korea 21に落選しても得られる特典
本稿では、Brain Koreaという奨学金の獲得方法についてご説明します。
１．Brain Korea 21の概要
まず、Brain Korea 21についての概要を説明します。Brain Korea 21は韓国政府が提供する奨学金で、採択された学生は毎月100,000 Korean Won（現在のレートで約11万円）を6か月間受給できます。また、国際学会への渡航費など研究支援に関する費用も提供されます。ここでは高麗大学国際大学院（Graduate School of International Studies、以下GSIS）の文脈をもとに説明します。
２．Brain Korea 21採択のために必要な要件
次に、Brain Korea 21に採択されるための重要な要件を紹介します。細かい要件（例: D-2ビザの写しなど）は、Brain Korea 21の公式サイトをご確認ください。
①. GPA
Brain Korea 21を獲得するためには高いGPAが求められます。2024年春学期（3月〜6月）の採択基準は、GPA 4.3/4.5以上が推奨されています。講義によってはA+（最高評価）を取りやすいものもあるため、先輩に相談して高いGPAを狙うことをおすすめします。ただし、CVも非常に重視されるため、GPAが基準を満たしていても、CVの内容で落選する場合があります。
② . 単位数
GSISには優秀な学生が多いため、GPAが同じ場合は取得単位数が考慮されることもあります。GSISでは、1学期に取得できる最大の単位数は16単位です。
③. Application Form
申請書の内容で特に重要視されるのはMotivation（500文字）とAcademic and Research Plan（1000文字）です。Academic and Research Planには、Global Conflict Managementに関連する内容を書くことが求められます。F&QにはGlobal Conflict Managementについて以下のように言及されています。
Q: 論文のテーマはグローバル・コンフリクト・マネジメントに関連している必要がありますか？
A: はい、その通りです。多くの学生が「グローカル・コンフリクト」についての論文執筆を難しく感じています。グローカル・コンフリクトとは、グローバルとローカルの社会、政治、経済的な側面の組み合わせであり、国内の問題に対してグローバルな現象や課題が影響を与える状況を指します。基本的には、どのトピックでもグローカル・コンフリクトに関連づけることが可能です。
（参考: Brain Korea 21 FAX, Graduate School of International Studies, Korea University）
さらに詳細な情報を得たい場合は、Brain Korea 21のオフィスに問い合わせたり、ブリーフセッションに参加して教授に直接相談することをお勧めします。
④. Integrated R&D Information System (IRIS)の登録
IRISは韓国の研究者向けサイトで、登録が少し複雑です。Brain Korea 21のオフィスのスタッフに登録を手伝ってもらうとよいでしょう。
⑤. CV
Brain Korea 21申請に際して、以下のテンプレートに情報を記入して提出しました。イメージしやすいように和訳を加えています。
- 名前（太字）
- 住所
- 電話番号
- Eメール
- Summary
ラオス教育・スポーツ省でのインターン経験を持つ積極的な修士課程学生。国際学会での発表、大規模な一次データ分析、量的・質的手法を用いた子どもの学習意欲と学習達成度の研究を専門としています。
- 学歴
2024年3月〜現在：大学院名、所属、指導教員名
2019年4月〜2023年3月：大学名、学部名、論文タイトル
- 経験
2023年8月〜2023年9月：ラオス教育・スポーツ省インターン
副局長の下、ラオスの首都ビエンチャンで現地調査を実施。国際機関（例: 世界銀行、ユニセフ、ユネスコ）を訪問し、ラオスの教育問題について議論。
2021年8月：JICAイベントコーディネーター
JICA、ラオス国立大学、サワンナケート大学と共同でオンライン文化交流会を開催。
- 受賞/資格
- 2024年2月：奨学金名
- スキル
STATA, MS Office (Word, Excel, PowerPoint)
３．Brain Korea 21の申請方法
Brain Koreaの申請には2つの方法があります。1つは、教授から推薦状をもらう方法です。教授が1人の学生を推薦でき、推薦を受けた学生は必ず奨学金をもらえます。もう1つは、推薦状なしで要件を満たして申請する方法です。
４．Brain Korea 21に落選しても得られる特典
奨学金に落選しても、Brain Korea 21の参加者としてセミナーに参加できたり、論文指導を無料で受けることができます。セミナーでは、国連職員とのコネクションを作る機会もあり、おすすめです。
＜文＝末田椋資＞
当ライターの前の記事はこちら：高麗大学Anam Global Houseをご紹介
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