「諦める」と聞いてどんな印象を抱きますか?何かを中途半端に辞めること、あるいは途中で投げ出すなどネガティブな意味が思い浮かぶのではないでしょうか。
実は、「諦」という漢字自体にネガティブな意味はないそうです。
私たちは、学校や職場などで「最後まで諦めないこと」が大切だと教わってきました。「最後まであきらめない」「諦めないことこそ至高」果たして最後まで諦めないことが本当に良い事なのでしょうか。
「あきらめる」を題材にした本をいくつか読んでみると、「あきらめること」は決して悪いことではなく、むしろ前向きな行動であることがわかります。本稿では、その書籍の紹介をするとともに、「あきらめる」の本当の意味を紐解いていきます。
目次
- 「あきらめる」の意味
- なぜ「あきらめる」といいのか
- まとめ
1.「あきらめる」の意味
- 「あきらめる」は、物事を明らかにすること
「諦」はもともと仏教用語で、真理を意味する言葉です。辞書で調べてみると、「明らかにすること」と出てきます。物事を明らかにすること、つまり現実をありのまま受け入れることを意味します。「あきらめる」は、「途中で投げ出す」のようなマイナスな印象のある言葉ですが、実は悪い意味はないことがわかります。より詳しく知りたい方は釈迦の教え「四諦」を調べてみると良いでしょう。
結果が出ないときや、思い悩んでいる時こそ「あきらめる」ことが大切です。
2.なぜ「あきらめる」といいのか
なぜ「あきらめる」といいのか?
東大卒のエリートや大谷選手のような才能に恵まれた一部の人間は、諦めることなく多くの成功を手にしていることでしょう。しかし、ほとんどの凡人はそうはいきません。
あれもこれ手にしたいと思っていても、実際手にできるのはせいぜい1つか2つ。むしろ1つも手に入れられずに悩んでいるかもしれません。そんなとき、「あきらめる」ことも1つの選択肢です。悩みの原因の多くは、「身の丈にあっていない欲望があるから」だと思います。
例えば、「高い給料をもらって毎日定時上がり、プライベートを充実させたい」という希望があったとします。一部の企業では、高収入と働きやすさが両立するところもあるようですが、普通の人にはなかなか実現が難しいでしょう。こんなとき、「あきらめる」というカードを切ることになります。「高収入は諦めるけど、プライベートの時間を確保する」あるいは「プライベートを犠牲にして高収入を得る」。現実を受け入れ(自分の能力を正しく見極める)、最も大切なことを判断していくのです。また、「あきらめる」ことで、悩みの原因が明確になり、本当に手に入れたいものを得るための行動をとることができます。
『プロ奢ラレヤーのあきらめ戦略~お金に困らず、ラクに、豊かに生きるには』には、このように書かれています。
「あきらめる」とは、一番大事なものをあきらめないことである。そして、それは強さだ。反対に、ただ無策に「あきらめない」のは愚かでしかない
『プロ奢ラレヤーのあきらめ戦略~お金に困らず、ラクに、豊かに生きるには』
1番大事なものを手に入れるためには、それ以外をあきらめること。何かを手に入れたいと思ったときに大事なのは、無策に「あきらめない」ことではなく、「あきらめること」が切り札であるといっています。もちろん、中途半端な状態で「あきらめる」だけであれば、悔いが残ります。「あきらめる」の本質である、真理を明らかにした上でのことであれば、納得しての「あきらめ」となります。
特に、今悩んでいる方にとって、「あきらめる」は重要な切り札となります。 『あきらめると、うまくいく – 現役精神科医が頑張りすぎるあなたに伝えたい最高のマインドリセット』 の一部を紹介します。
あきらめる。
それは、あるがままを受け入れるということ。逃げ出すことでありません。
『あきらめると、うまくいく – 現役精神科医が頑張りすぎるあなたに伝えたい最高のマインドリセット』
目の前にある現実を直視し、限られた自分の時間を有効に使い、人生を前向きに生きるために欠かせないマインドリセットの方法です。
悩みの原因を明らかにする「あきらめる」ですが、逃げ出すことではありません。現実を正しく見極め、前向きに生きていくための一つの選択肢です。「諦めなければ夢は叶う」これは、よく聞く言葉ですが、とても危険な言葉です。あきらめずに努力したとしても、目標が達成できるとは限りません。目標設定が身の丈にあわなければ、目標が達成できません。結果が出ないときや何かにうまくいかず悩んでいるときは、「あきらめる」ことが次のステップに進むための鍵となることがあります。
3.まとめ
「あきらめる」という行為は、現実を受け入れ無理をしないことで次の道を切り開く手段になります。反対に、「最後まであきらめない」は単なる現状維持です。戦略的に「あきらめる」ことが、心を穏やかにし、自己の成長に繋がります。だからこそ、「あきらめる」ことが悪いことだと思わず、むしろその選択が新たな可能性を開くきっかけになると考えてみてください。
最後に、「あきらめる」を題材にした書籍を紹介しておきます。どれも良い作品なので、ぜひ読んでみてください。
「あきらめると、うまくいく – 現役精神科医が頑張りすぎるあなたに伝えたい最高のマインドリセット」
プロ奢ラレヤーのあきらめ戦略~お金に困らず、ラクに、豊かに生きるには
<文=森 寛衆>
当ライターの前の記事はこちら:【就活生必見】【例文あり】 『就活の軸』の見つけ方
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