目次
- なぜ、すべての人にストレッチが必要なのか
- ストレッチの考え方:硬い筋肉を緩め、弱い筋肉は鍛える
- インスタやショート動画の危険性
- まとめ
1. なぜ、すべての人にストレッチが必要なのか
身体の不調の多くは「筋肉の硬さ」や「姿勢の歪み」から生じます。特にデスクワークで、長時間同じ姿勢を続けると、特定の筋肉に負荷がかかります。負荷がかかった筋肉は硬くなり、慢性的な肩こりや腰痛に悩まされることになります。
よく「加齢で筋肉が硬くなる」と言われますが、実際には「筋肉を使わずにほったらかしにしている」ことが原因です。筋肉は筋繊維という細胞を束ねたものですが、筋繊維には、「サルコメア」というユニットが連なる筋原線維が詰まっています。筋肉を使わないで放置していると、サルコメアが減少し、筋肉が硬くなってしまいます。
そのように硬くなった筋肉をやわらかくするのに効果的なのがストレッチです。ストレッチを続けると、サルコメアが増加し、筋原線維が長くなります。一般的には2,3か月ストレッチを続けると、柔軟性が向上し、変化を体感できると言われています。
2.ストレッチの考え方 : 硬い筋肉を緩め、弱い筋肉は鍛える
身体に不調があるときは、やみくもにストレッチをしてほぐせばいいというものではありません。身体の不調を改善するうえで大切なのは、「硬い筋肉を緩め、弱い筋肉は鍛える」という考え方です。硬くなっている筋肉をストレッチでやわらかくしても、「筋肉を鍛えて使えるように」ならないと正しい姿勢をキープすることができません。ストレッチと同時並行で筋トレを行うことが大切です。
硬くなりやすい筋肉としては、小胸筋・脊柱起立筋・腰方形筋・ハムストリング・腸腰筋などがあります。一方、弱くなりやすいのは、僧帽筋下部・菱形筋・腹斜筋・中殿筋などです。
たとえば、デスクワークで巻き肩になっている人は、小胸筋が硬くなり、背中の菱形筋が弱くなっていることがあります。この状態で胸や背中のストレッチだけを行っても、再び姿勢が崩れてしまいます。ストレッチだけでなく、深層にある菱形筋を鍛えることで、正しい姿勢をキープすることができます。
3. インスタやショート動画の危険性
InstagramやYouTubeショートなどでは「背中が痛い人はこれやって」「腰痛にはこのストレッチ!」といった動画があふれています。しかし、それらを見よう見まねでやるだけでは効果が薄いかもしれません。わずか30秒程度の動画に本質をすべて詰め込むことは不可能です。また、正しいフォームでできているかを自分で判断するの難しいでしょう。
そもそも、人間の骨格や姿勢は人それぞれ違うので、「腰痛=このストレッチ」という対応関係が当てはまるとは限りません。全く効果がないとは言えませんが、非効率です。たとえば、腰痛にも脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・緊張による腰痛などさまざまなタイプがあり、中にはストレッチが禁忌となるケースもあります。自己判断で行う前に、有識者に指導してもらうことをおすすめします。
4. まとめ
最も効果的なのは、自分の骨格やバランス・姿勢タイプを知り、それに合わせたストレッチとトレーニングを行うことです。姿勢には大きく前後・左右のバランスによって5つのタイプがありますが、完璧な姿勢の人はいません。まずは「今の自分の状態を知る」ことがスタートラインです。また、ストレッチにおいて大切なのは、「どこが硬くてどこの筋肉が弱っているのか」を理解しながら整えることです。正しいストレッチとトレーニングは、身体の不調を根本から変える力を持っています。まずは自分の身体のクセを知り、自分とって必要なケアを選べるようになることから始めてみてください。
<文=森 寛衆>
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