「大学生になってから、やる気が出にくくなったな…」
こんなことを感じている人はいないでしょうか?
中学や高校時代に部活や受験勉強に力を入れてきた人ほど感じやすいかもしれません。
いったい何が原因なのでしょうか?今回の記事ではこの疑問について考えてみたいと思います。
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目次
1.ムチを振るってくれる人
2.成功した自分から今を見る
3.なぜ「賢者の自分」なのか?
4.まとめ
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1.ムチを振るってくれる人
まず、中学高校の頃には頑張れていた理由を考えてみましょう。
大学と中学高校時代で違うポイントとして挙げられるのは、スポーツチームでいう「鬼コーチ」のような存在の有無だと思います。
中学高校時代を思い出してみて下さい。部活動での練習がハードだったとしても、「鬼コーチ」が練習を見ていたら死ぬ気でやりきるしかないですよね?
または受験シーズン、「次のテストで○○点取らないと塾の先生に怒られる…!」という状況だったから、とにかく勉強を頑張れたという経験を持っている人も多いかと思います。
つまり大学に上がる前は、厳しく接してくれる存在、言うなれば「ムチを振るってくれる人」がいて自分のお尻を叩いてくれていた、という事です。
しかし大学生にもなると生活の自由度が上がり、周りに「ムチを振ってくれる人」が少なくなるorいなくなります。
「自分、頑張れないなぁ…」と感じている人は、まず「今まで自分が頑張れていたのは、周りの人のムチのおかげ」という可能性を考えてみましょう。
2.成功した自分から今を見る
でも、大学に入ったからと言って頑張らなくていい、という事ではありませんよね?
むしろ大学に入ってからは、バイトやインターン、サークル、授業、ゼミ、研究室、外国語、資格試験など、頑張って取り組まなくてはいけない事が増えてくると思います。
そのため、大学に入ってからは自分が「ムチを振るってくれる人」にならないといけません。
そこで、2019年にマリナーズへの入団を果たしたプロ野球の遊星選手が実践していた方法が参考になると思います。
その方法は「成功した自分から今を見る」というものです。
この成功した自分を「賢者の自分」と表現したりすることもあります。
遊星選手は、メジャーリーガーのクレイトン・カーショウ選手(3度のサイ・ヤング賞に輝いた名投手)を「賢者の自分」に設定して、つまり自分がカーショウ選手になったつもりで今の自分へアドバイスをしていたそうです。
遊星投手は、このやり方を採用してから黒星がついた後の過ごし方や生活が変わった、と語っています。
3.なぜ「賢者の自分」なのか?
では、なぜ「自分自身でムチを振る人」になるために、「賢者の自分」が必要なのでしょうか?
筆者自身が実践してみて、その必要性を感じた理由は3つあります。
①頑張りやサボりの結果は将来の自分に返ってくるから
よく定期テストが終わった後とか、受験が終わった時に「あんまりできなかった、もっと勉強しとけばよかった…」っていう人いませんでしたか?
勉強をサボってしまった人の後悔の念がにじむ発言ですね。
ここで注目して頂きたいのは「後悔するのはいつの自分か?」という事です。もちろん、後悔するのは「テストが終わったときの自分」です。
おそらくサボっている当時の自分は、勉強しなきゃとは思いつつも、勉強しなかったら今すぐ死ぬわけじゃないし、目先の楽しみに心を奪われて、勉強以外のこと(マンガ、ゲーム、YouTubeなど)に誘惑されてしまうのでしょう。
もし頑張って机に向かったとしても、その恩恵を受けられるのは未来の自分です。
これは結局、「過去の行動の結果は今の自分に返る」と表現する事ができるでしょう。
ここで時系列を一つ未来へずらせば、「今の行動の結果は未来の自分に返る」という事になりますね。
「賢者の自分」とは一つの「未来の自分」とも言い換えることができるので、「賢者の自分」という視点を持つことは有効です。
②目的が明確になるから
「賢者の自分」を設定することで、自分のなりたい姿が明確になり、「今の自分が何をすべきか」がよりはっきりとしてきます。
ただ漠然と頑張るよりも、目標があった方が、迷いが減るし、やりがいも感じられると思います。
③自分を客観視する力が身につくから
「賢者の自分」の視点を持つことで、自分の意識を「今の自分」から切り離してみることができます。
より自分の主観や思い込みを外して、客観的に自分を見ることができるようになります。
4.まとめ
・今まで頑張れていたのは「ムチを振るってくれる人のおかげ」
・「賢者の自分」から今の自分を見る
・今の行いの結果は未来の自分に返ってくる
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いかかだったでしょうか?
ここで紹介した「賢者の自分」という思考方法については、こちらの書籍が参考になると思います。「もっと頑張りたい、ストイックな自分になりたい」という方はぜひチェックしてみて下さい!
「メジャーをかなえた 遊星ノート」
〈文=早稲田学 先進理工学部応用化学科 2年 千島 健伸(note)〉