就職活動・インターン

夢と実践が交わる「ディズニーランド留学」制度の全貌〜大学とディズニーが連携する国際インターンシップ〜

目次

  1. ディズニーランド留学とは何か
  2. 明治大学の取り組み:制度化の先行事例
  3. 提携大学・プログラムの広がり
  4. 制度としての意義と今後の展望

1. ディズニーランド留学とは何か

ディズニーランド留学とは、ウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)などのディズニー・リゾートと現地大学、そして日本の大学が連携して行う、インターン型の留学制度である。語学研修、ホスピタリティ教育、そしてキャスト就業体験を組み合わせ、学生に国際的な実践の場を提供することを目的としている。

多くの場合、日本の大学がフロリダ州立大学、カリフォルニア大学リバーサイド校、バレンシア・カレッジなどと提携し、学生はその所属名義で滞在しながら、ディズニーのキャストとして有給で働く。単なる語学留学や交換留学とは異なり、就労経験と学修を組み合わせることで、実践的な国際力を養う制度となっている。

2. 明治大学の取り組み:制度化の先行事例

日本の大学の中で制度を整えている代表例が明治大学である。同大学は国際日本学部を中心に、フロリダ州立大学と提携した「ディズニー・アカデミック・インターンシップ・プログラム(DIP)」を運用している。

学生は学内選考を経たのち、ディズニー側の英語面接に合格すると、8月上旬から翌年1月末までの約半年間、フロリダに滞在する。現地ではフロリダ州立大学で異文化コミュニケーションなどの授業を履修しながら、ディズニーのパークでキャストとして勤務する。

このプログラムは授業料負担型であり、明治大学と現地大学双方の授業料を支払う必要がある。学生はキャスト専用寮や大学寮で生活し、移動にはバスを利用する。2024年度以降は他学部生の参加も可能になり、政治経済学部などでも応募が認められている。大学は選考・単位認定・安全管理を含む包括的な制度設計を整え、安定した派遣実績を築いている。

3. 提携大学・プログラムの広がり

ディズニーランド留学制度は、明治大学以外にも複数の大学が取り入れている。特に「バレンシア国際カレッジプログラム(Valencia International College Program)」を利用する大学が多い。

バレンシア・カレッジ提携型の主な大学には、岡山大学、名古屋市立大学、梅光学院大学、広島大学、横浜市立大学、北九州市立大学、南山大学、立命館大学、琉球大学がある。学生は現地でビジネスマネジメントやリーダーシップを学びながら、ディズニーでのインターンに参加する。たとえば横浜市立大学では、かつて大学制度でこのプログラムを扱っていたが、近年は非公式制度として運用が変化している。

また、カリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)やセントラルフロリダ大学などと独自提携を結んでいる大学も存在する。立教大学、東海大学、名古屋外国語大学、関西外国語大学、城西国際大学などでは、語学研修を経てフロリダに移動し、ディズニーで勤務する形式を採用している。提携形態は大学本体による制度化と、生協経由の案内の両方がある。

4. 制度としての意義と今後の展望

ディズニーランド留学制度は、大学にとって国際化戦略の重要な一手となる。学生にとっても、語学力や異文化対応力を実践的に鍛えられる貴重な機会であり、就職市場での競争力強化につながる。

一方で、費用負担、単位認定、安全管理といった制度設計上の課題も存在する。コロナ禍など外部要因によってプログラム内容が変動する可能性もあるため、学生は事前に大学の国際交流センターなどで最新情報を確認することが重要である。

今後、日本の大学がこの制度をさらに活用していけば、学生が世界的企業の現場で経験を積み、グローバルな人材として成長する機会が一層拡大することが期待される。

参考資料

<文=末田椋資>

当ライターの前の記事はこちら:海外大生就活イベントウルプネカについて

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