日常

アイデンティティの観点からみた 明治安田生命Jリーグの可能性について 前編 〜愛国心から愛郷心の時代へ〜

こんにちは、e.k.です。

この記事の要約

  • 今の時代って、好きなことできる一方、自分らしさがわからないことが悩みにもなる
  • それは愛国心の薄まりが原因かもしれない
  • そんな今だからこそ改めてかんがえるべき故郷の重要性
  • そこでJリーグの新たな役割が見えてくるのでは?

はじめに

今回の記事は日本のサッカーのプロリーグであるJリーグについての記事です。

今回の記事ではその、「Jリーグ」をローカリズムという観点で研究していこうと思います。

前半の記事では、そもそもローカリズムとJリーグってどんな関係があるのかについて解説します。

そして後半の記事では、具体的な事例を挙げながら、Jリーグの可能性について考えながら、自分がそこにどう関わって行きたいのかを書こうと思います。

まずは、時代背景から。

今ってどんな時代?

この部分は今回の記事で、それほど核心ではないためざっくりと主観も交えて考えてみたいと思います。

一つ大きな若者の流れとしてあるのは、

  • 好きなことをやりたい
  • 自分らしくいきたい

といったことではないでしょうか。YouTubeやInstagramなどSNSの影響や、フリーランスというものが世間一般に受け入れられているというのもあると思います。

ただ物事には裏表があるわけです。つまり、いい面もあれば悪い面もある。

それが現在の大学生などが多く抱える悩みに現れていると思います。

それは上記の2つの裏返しで

  • 「やりたいことがない。」
  • 「自分らしらがわからない。」

といったものです。

しかし、これってどの時代の若者も思っていたことなのでしょうか。

そうではないと思います。

現代の若者がこのように悩んでいる原因について次に考えてみようと思います。

.

愛国心の薄まり」が上記の流れであり、悩みの起源にあるのではないかと考えます。

愛国心というと軍隊や高尚なものをイメージする方も多いかもしれません。

しかし、ここで言う愛国心とは価値観であり、信念に近い部分の話です。

20年前の男性の多くはこのような価値観を持っていたのではないでしょうか。

「男はいい大学入って、新卒で大手に入って、30で結婚して、40でマイホーム。仕事は60まで一つの会社で勤めてこそ仕事。」

事実として当時は国がこのような社会構造を作っていたと思います。

これを信じて、努力すること、それは愛国心と言えるのではないでしょうか。

これが、終身雇用制の崩壊などによって、必ずしも正しいと言えなくなったのです。

大手に行けば一生安泰でもなくなった。

つまり国が支えていた、言うなれば大きなストーリーがなくなってしまった。

国を信じていればいいだけじゃないようだと気づき始めたのです。

そこで、現代の若者は1人1人がストーリーを持つ必要が生まれたのです。

言い換えると、国民の男性全体が目指していた「いい人生」というアイデンティティを失ったことで、新たに目指すべきもの、アイデンティティを見つける必要が生まれたのです。

これからは愛郷心の時代?

上に書いたアイデンティティの喪失を愛郷心、つまり自分たちのふるさとがそれを埋めてくれるのではないかということです。

そもそもアイデンティティとは、

アイデンティティー(identity)は、広義には、「同一性」「個性」「国・民族・組織などある特定集団への帰属意識」「特定のある人・ものであること」などの意味

三省堂

例えば、

高校に通っていた時は

〇〇高校の△△です。と言えたけれど、

卒業すると、そうは名乗れなくなり、しかし大学に行けばまた、

〇〇大学の△△です。

と言えることで、失いかけた「アイデンティティ」を保つ、などと表現するのです。

今回の記事の場合には、愛国心の喪失で、やりたいことがないことや、自分らしさを悩む人が増えるという問題を愛郷心が解決してくるのではということになります。

そして愛郷心とは、

故郷を愛し思慕する心

精選版 日本国語大辞典

言葉の通りですね。

それでは、なぜこの愛郷心を考える時にJリーグが関係してくるのでしょうか。

Jリーグと愛郷心

簡単に言えば、アイデンティティの問題は何かに所属するということが重要なのです。しかし、現代で所属と言えば小中高、大学を卒業したら家族か、会社くらい。

そうなった時に、住んでいる地域を代表して戦っているクラブがあることでスタジアムに月に一回行く、またはテレビで試合を見る。もっと言えば試合の結果を確認するだけで、応援ができるわけです。

応援するということは、その組織に少なくとも所属しているという意識を持たせてくれるのです。

だからクラブが勝ったら嬉しいし、負けたらどうすれば勝てるか考える。

まるで自分のことのように。

しかし、それによってサポーターやファンという言葉で、所属ができるのです。

自分らしく生きざるを得ない時代に、Jリーグのあるクラブを応援している自分というアイデンティティを手に入れられることができるのです。

このことは、かなり日々の幸福度に影響を与えるのではないかと思っています。

国という基盤を失ったひとたちの喪失を防ぐために。

前編のおわりに

今回は、少し小難しくJリーグの可能性について分析してみました。

後編では具体的な例を用いて書いて行きたいと思います。

少し書くとするなら、

「必ずしも応援するチームが強くなくてもいい」

ということです。

勝敗のあるスポーツで、強くなくてもいいとはどういうことなのか。

こうご期待ください!

〈文=早稲田大学 政治経済学部政治学科 3年 e.k. (noteFacebook,ライター自己紹介記事)

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