インターンシップ時に質問する前に、すべきことがいろいろあります。インターンは志望企業との貴重な機会。
中小企業庁監修の「教育機関における企業との交流の状況」によりますと、大企業は半数近く、中小企業は半数を大きく上回る割合で、学生とのインターンシップを積極的におこなっていることがわかります。
企業においても大切と考えられているインターン。本記事では、インターン時の企業への質問の仕方のコツなどのポイントをお伝えしています。
インターンシップで質問することは手段に過ぎない
インターンで質問することは、質問することが目的なのではありません。事前に準備をして、実のある質問をするように心がけましょう。
目的と手段の違い
インターンシップにおける「目的」とは、希望する会社があなたと本当にマッチしているのかどうかを見極めることにあります。また、企業へのインターンシップを通して、業界や職種を知るということも一つの目的にあたります。
そして、インターンで質問することは、その目的を達成するための「手段」にあたります。しかし「インターンシップでの質問」は、インターン経験で体験できる「目的を達成するための手段の1つ」にすぎません。
インターンシップですべきことは、その場で得られる企業での経験すべてから、あなたと企業のマッチングを真剣に考えることなのです。
インターンシップの目的とは?
リクナビの調査によりますと、インターンシップ参加の目的は「業界・企業・職種理解を深めるため」が76.3%でトップです。
インターンとは、就職希望する企業での就業経験を通じて、該当企業の社風や仕事内容への理解を深めることにあります。
インターン体験後は、仕事への明確な目的意識を持つことができるでしょう。ですが、インターンへ参加せずに、自分の就活でのはっきりした目的を明らかにすることは、なかなかできないことではないでしょうか。
インターン経験前は、あなたの中で企業への「具体的な情報」が乏しいので、就職後の自分の姿を明確に描くことが難しいからです。
インターンを経験すると、企業での「職業体験」ができるので、それまで想像の範囲でしかなかった該当企業の実像が、実感を伴って理解できるようになります。
このようにインターンシップにおける目的とは、企業への理解を深めることなのです。
インターンシップで何を得たいかを明確にしよう
インターンシップで「あなたのためになる質問」をするためには、事前に下記のような準備をしておくことが必要です。
インターンシップの参加理由を言語化しよう
インターンシップ参加前に、あなたのインターンへの参加理由を明確に「言語化」しておくことが大切です。
前項でも述べたように、就職した経験がないのに、仕事内容や企業風土を思い描くことはとても難しいことです。あなたの中に「企業への具体的なデータ」が少ないから、就職後の自分を想像することができないのです。
ですから、まず「なぜこのインターンに参加するのか?」と自問自答しましょう。
- どんな基準でインターンを選んだのか
- 今回のインターンに望むことはなにか
つまり、参加前に、インターンシップ参加への志望動機を、自分の中で明快にしておくことが大事なのです。それが「言語化」という行為です。
そのためには、事前の企業研究や業界分析が必要です。その他にも、インターンのプログラム内容をよく見ておくこと、そして、インターン時に「達成したいこと」を目標化しておくことも大事です。
インターン参加の志望動機が明確であるほど、インターンでのあなたからの質問内容も充実するでしょう。インターン参加の事前準備の充実が、インターンの現場での「生の声」を理解することへつながるからです。
将来のキャリアパスを描こう
インターンシップですべきことは、自分の将来のキャリアパスを描きながら、インターンを体験することでもあります。
あなたが、社内でどんな部署&どんな仕事で、成果をあげて昇進していくのかという道筋を考えることを「キャリアパス」といいます。
キャリアパスとは、あなたの「キャリアの道筋」という意味です。パス(path)とは英語の「道」という意味ですね。
具体的には、あなたが企業で仕事をしていく中で、①さまざまな職業経験 ②必要とされるスキル などを積み重ねていくことを指します。
企業側の人事からの「キャリアパス」もあり、主に人材育成のために研修や、さまざまな部署への派遣などが設定されることでもあります。
この「キャリアパス」に関しても、企業の辿っていく道筋と、自分がイメージする人生の道筋がマッチしていないと、将来のキャリア設計にズレが生じることになります。
「キャリアパス」を思い描く上でも、企業とのマッチングが大事になるのです。マッチングのための、「質問」をしたいものですね。
インターンシップで知りたいことをリストアップしよう
インターンシップ参加前に、企業側に質問すべきことをリストアップしておくと良いでしょう。
インターンシップでは、まず企業の事業内容について質問をする人が多いようです。リクナビの調査では66.2%の学生が「事業内容」や「仕事内容」について質問をしています。質問の仕方としては、下記のような聞き方が考えられます。
- 今後数年の間に注力していく事業は何ですか?
- 御社の強みと弱みを教えてください
- 御社の目標やそれに向けた取り組みを教えてください
また、どのような人材が求められているのかも、質問しておくと良いでしょう。
- ○○事業で活躍しているのは、どのような社員ですか?
- 御社ではどのようなスキルが必要ですか?
- 今現在、身につけておいた方が良いスキルがありますか?
その他には、「社風や部署の雰囲気」「福利厚生や制度」「働きやすさ」「先輩のキャリア」などへの質問内容が思い浮かびますね。
まとめ
インターンシップでの質問機会をムダにしてはいけません。
インターンでの質問のチャンスは、企業への「単なるアピール」ではないのです。
事前の準備を念入りにした上で、現場での貴重な「生の声」を、あなたの就活に活かしていきましょう。質問はそのためにすべきことです。
インターンでの質問は、あなたの将来のキャリアパスを描くためにも大切な行為なのです。
<文=矢口尊子>
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