仕事をしていると、自己評価と他者評価の違いを実感する機会は多い。
自己評価と他者評価で違いがでるケースは以下の2パターンしかない。
1.自己評価は「高い」、他者評価は「低い」
2.自己評価は「低い」、他者評価は「高い」
同じように自己評価と他者評価が同じケースは以下の2パターンとなる。
3. 自己評価は「高い」、他者評価も「高い」
4.自己評価は「低い」、他者評価は「低い」
他者がお客さんでも上司でも同僚でも、問題になるケースは1.と4.の他者からの評価が「低い」時であり、その中でも特に問題になるのは、1.の自己評価は高く、他者評価が低いケースになる。
4.のケースは、他者評価は低いが、自己評価も低いので、自己に問題があることが意識されている状態で、自発的に改善の余地がある。それに対し、1.のケースは自己評価が高いため、自発的な改善の余地は皆無で、何かをきっかけとして、自分ができていないことに気づき、自己評価を下げた上でないと改善できない。1.の状態からの改善は、一度、4,の状態を経由しなければならないということで、改善しにくい。
自己評価といった時の「自己」は自分自身に他ならないので、自己の評価が「高い」か「低い」かは自分の自由に決められることになる。それに対し、他者評価といった時の「他者」は自分以外の誰かを指していて、曖昧である。
他者評価を考える時の「他者」を誰と捉えるかが重要で、自己の改善を促すことを意図するのであれば、常に厳しい評価をしてくれる人を「他者」と設定した方が良いと思う。一般的に仕事において厳しい評価をしてくれる人は「顧客」や「上司」になる。
(話しは少しそれてしまうが、企業の評価制度がうまくいかない理由の一つは、成長を考えると厳しい評価があった方が良いのに対し、報酬の面で考えると厳しくない評価があった方が良いという面がある。)
「顧客」や「上司」といった他者には評価をされていないが、「同僚」という他者からは評価されているから問題ない、とか、「仕事上で関わりのある人達」といった他者には評価をされていないが、「家族」という他者からは、がんばりを認められているから問題ない、など、他者を自分に都合のよい人に限定してしまえば、自己の成長も行動の改善も見込めないことになる。
仕事をする上で、誰からの評価を「他者評価」と定義するか、そしてどのように「自己評価」と「他者評価」の差を埋め、どちらも「高い」としていくか。そのためにどんな行動をすべきか。成長をしたい人は考える必要があると思う。
〈文=株式会社シグマライズ 代表取締役社長 社会保険労務士 斎藤 清二(@saitoseiji0124)〉
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