生活の中で、ふと思いつくけれどなかなか取り組めていないことはありませんか?
電球の交換、定期購読している雑誌の受取、部屋の掃除、仕事の連絡、公共料金の支払い、ジム通いもしたいし、家族との連絡も取りたいし、英語の勉強も始めたいし、など…。
こういった雑務や心配事、したい事を一つずつ処理していく事がまさに「環境を整える」ということではないでしょうか。こうした考えが未消化のまま残っている事自体がストレスですし、少なければ少ない方が勉強や仕事に集中できるに決まっています。(前回の記事『「環境づくり」が人生を左右する』)
「心配事は放置するのが一番!そのうち解決してるさ。」なんて声もあると思いますが、放置というのは、把握を済ませた段階で出てくる選択肢です。リストアップしてみて、すぐに片付きそうなら取り組めばいいし、そうでなければ放置しておいてもよいのです。
あなたが抱えている心配事を5つの側面から分析してみましょう。
目次
①モノ ~環境づくりの基本~
まず初めに確認して頂きたいのは、あなたの身の回りにある「モノ」です。
ここでいう「モノ」とは、生活用品から仕事・勉強道具、ファッションや自分の趣味のものまで、とにかく身の回りにある物すべてを指します。
普段何気なく使っているモノでも、それが自分のお気に入りかどうかで、満足度は違ってきます。
また、身の回りが整頓されていなかったり不用品がたくさん残っている状態だと分かりませんが、モノを見直してみると驚くほど時間と心にゆとりが生まれるのを感じることができます。早速チェックしてみましょう。
□用が済んだ書類は処分している
□郵便物はため込んでいない
□勉強・仕事道具はお気に入りのものを使っている
□部屋にゴミ箱を置き、必要に応じて分別している
□毎日ベッドメイキングをしている(布団を上げている)
□壊れていたり、電池切れの家具・家電は無い
□週に一度は部屋の掃除をしている
□長い間冷蔵庫に入ったままの食材は無い
□こまめに部屋の換気をしている
□自分に似合う服を着ている
□今の髪型は気に入っている
・・・
これらの項目は、比較的すぐに取り組めるものが多いと思います。どこかにメモしておいて、空いた時間に消化できるようにしておくとよいでしょう。
②健康 ~お金じゃ買えない貴重な資産~
「身体は第一の資本」と言われるように、自分自身の健康状態を把握して管理することは大切です。
仕事や勉強、遊びに趣味の時間、何をするにしても身体と健康であってこそ。自分自身の健康状態もきちんと把握しておくことをお勧めします。
□理想体重を知っている
□体型は学生時代からさほど変わっていない
□定期的に健康診断へ行っている
□暴飲暴食していない
□エナジードリンクは極力飲まない
□食事はよく噛んで食べている
□野菜を摂れている
□ただ食べるだけではなく、味や香りを楽しみながら食べている
□間食はあまりしない
□就寝の2時間前は何も食べない
□寝るときはすぐに眠りにつける
□目覚めはよく、二度寝したり寝過ごすことは少ない
□週に2、3回ほど軽い運動をしている
□なるべく階段を使うようにしている
・・・
健康面での問題に対しては、病院へ行ったり、書籍やネットで情報を集めたりすることで解決策を見出すことができると思います。ただ、生活習慣にかかわる問題が多いと思いますので、意識的に継続して取り組む必要があると思われます。
③お金 ~悩みのタネの定番~
2019年1月に発表された、18~24歳の若者対象のアンケート結果によると悩みの第一位は「仕事・就職」、「未来」を抑えて「お金」だったそうです。【1】
いざ新しい事を始めたくてもお金がなければどうしようもない、という事は多々あります。また、金欠状態の時は何かとお金の心配が頭を離れず、集中力が鈍ったりするものです。
お金の心配もきっちりリスト化して、一つ一つ潰していきましょう。
□収支を把握している
□支出の内訳を把握できている
□よく検討してから大きな買い物をする
□収入の10%は貯金している
□何となくコンビニに立ち寄ってしまう事はない
□加入している保険の内容を知っている
□自分が収めている税金や年金の額を知っている
□急に収入源がなくなっても、しばらくは持ちこたえられる分の蓄えがある
・・・
実際に解決に至らなくても、漠然とした心配を見える形にして把握しておくことが大きいですし、解決の目処が立つだけでも心の負担はぐっと軽くなります。
④勉強・仕事
生活の大部分を占める要素といえば、学生なら勉強、社会人なら仕事でしょう。その分、勉強・仕事に対する満足度は生活全体の満足度と直結してきます。
□勉強・仕事は計画的に進められている
□自発的に勉強・仕事に取り組めている
□取り組む上での優先順位がついている
□したいことがはっきりしている
□自己投資に取り組むだけの時間や心の余裕がある
□週に1冊以上、本を読めている
□自分が理想とする人物がいる、または目標を持っている
□周りの人に自分の夢や目標を話せている
・・・
この項目はキャリア設計や自分自身のビジョンに大きくかかわってくる部分です。いずれかの項目がうまくいっていないと感じるならば、周りの先輩や職場の上司に相談してもいいでしょう。
⑤人間関係
最後の項目は「人間関係」です。
家族、友達、仕事仲間、バイト先の先輩、ご近所さん、サークルの仲間など…。周りの人たちと良好な関係を築けているでしょうか?自分にダメージを与えている関係を続けてはいないでしょうか?
仕事であれプライベートの時間であれ、何かのコミュニティに属している以上は人との付き合いを避けることはできません。最近の出来事を振り返りながらチェックしてみましょう。
□過去3カ月の間、家族と連絡を取った
□噂話をしない、聞かないようにしている
□ばったり出くわして気まずい人はいない
□口喧嘩したままの友人はいない
□極力お金の貸し借りはしない
□昔からの友人も大切にしている
□自分の近況や思いを分かってくれている人がいる
□周りの人と自分とで、互いの要求を知っている
□不平不満ではなく、代替案を提示するようにしている
・・・
人間関係の問題は自分だけの問題ではありません。お互いの為だと思って、早めに取り組むことをお勧めします。
⑥まとめ
・「モノ」、「健康」、「お金」、「勉強・仕事」、「人間関係」の5つの観点でチェック
・「雑務、心配事、したい事の処理」=「環境づくり」
・数カ月に一度は点検を!
・把握してこそ解決できる
今回挙げた項目はあくまで一例です。他にも心当たりのある項目を追加してみて、自分だけのチェックリストを作成してみてはいかかでしょうか。
参考文献
【1】キャリコネニュース
〈文=早稲田学 先進理工学部応用化学科 3年 千島 健伸(note)〉
当ライターの前の記事はこちら:「環境づくり」が人生を左右する