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陰徳は銀、陽徳は金

  1. 島耕作のあるシーンが話題に
  2. 陰徳は金なのか?
  3. メリット①社会を良い方向に動かすことができる
  4. メリット②周りの人が善行の恩恵を受ける
  5. メリット③その人のことをよく知ることができる
  6. 自分の努力を公言することは全員の利益になる

1.島耕作のあるシーンが話題に

先日、弘兼憲史氏の社会派人気漫画「島耕作」のワンシーンが話題になりました。概要は漫画の主人公である島耕作に対し、バーテンダーが「陰で頑張っている姿はあまり評価されない」というもので、大きな反響を呼びました。

2.陰徳は金なのか?

「陰徳あれば陽報あり」という故事成語があります。これは人知れず善い行いをする人には必ず良い報いがあるという意味の言葉です。陰で善行を行い、見返りを求めず誰かのために良い事をするのはとても良いことだと思います。しかし、私は自分が努力をしていることを積極的に公言していくべきだと考えています。そのメリットを3つに分けて説明していきたいと思います。

3.メリット①社会を良い方向に動かすことができる

第一に、社会を良い方向に動かすことができるからです。例えば、街をきれいにしたいと思い早起きをしてゴミ拾いをする人がいるとします。それをTwitter等のSNSで公言するとどうなるか?考えてみると、その朝の清掃活動に参加したいという人が出てきて街がより綺麗になったり、ポイ捨てをしていた人が「ごみを拾ってくれる人がいるからポイ捨てを辞めよう」など、街をきれいにしようという求心力が高めることができると考えています。一人では小さな事でも、多くの人を巻き込んでやることができたら社会を良い方向に動かす大きな力を生み出すことができると考えています。

4.メリット②周りの人が善行の恩恵を受ける

第二に、周りの人が善行の恩恵を受けることができるということです。例えば、中高の部活動で、登下校の時に地域の人に挨拶をしたり、お手伝いを一人の部員がやっていると「あの子が所属しているチームを応援したい」と感じる地域の人が個人だけでなく、組織規模で応援してくれることがあります。一人ひとりが善行を行っていくことによって甲子園出場を成し遂げたチームを紹介したいと思います。福島県の磐城高校は2020年の春の選抜高等学校野球大会の21世紀枠に選出され、95年夏の出場以来25年ぶりに選出されました(コロナの感染拡大防止のため2020年の選抜は中止、夏の代替試合に出場)。選出理由には「台風被災でボランティアに参加」とあり、一人ひとりの善行が積みかさなり、応援されるチームになったことが自分1人だけでなく、多くの人に恩恵を与えることになりました。

5.メリット③その人のことをよく知ることができる

第三に、その人のことを良く知れるということです。人と人がコミュニケーションを取る時、出身大学や生まれ故郷、年齢、趣味…など色々なことを質問し、その人のことを知ろうとすると思います(特に初対面の時)。その中で、自分のやっていること、大事に思っている価値観を伝える上で、「実はこんなことをやっているんだ」と相手に伝えることができたら、その人の人柄を理解することができ、すぐ打ち解けるようになったり、仲を深めることが出来ると思います。

6.自分の努力を公言することは全員の利益になる

 私が努力を公言していくべきだ!と考えるのは上記の3つのメリット以外に高校時代に所属していた野球部での経験が背景にあります。私は高校野球で練習量では自分なりに頑張ったなという実感がありました。しかし、チームで一番下手くそでどうしようもない選手でした。しかし、監督は秋、春の大会でベンチ入りのメンバーとして背番号を与えてくれました(人数はベンチ入りの人数の1.5倍ほどいました)。なぜチームで一番下手くそな選手がベンチ入りをすることができたのかというと、背番号を取るためにボールボーイや雑務を行ったり、ミーティングの時に最前列に立つ、一番早く整備に取りかかるなど、いやらしいほど監督にアピールしたことが功を奏したからです。しかし、私は選手としての実力を上げるためにもっともっともっと自分のやっていることを出していけば良かったと後悔しています。もっと自分がやっていること・取り組んでいることを隠さず出していけば、色々な人の意見を貰い、練習方法を見直したり、地域の人により応援されるようになったり、より多くの人に応援してもらえたかもという後悔があります。引退後に同期から「現役時代、実はこういうことを頑張っていて…」という言葉を聞くと、頑張っていたのは自分だけじゃないということを知れてその同期のことを深く理解すると同時に、それをもし現役時代に聞いていたら自分も頑張ろう!とモチベーションが上がってたのではないかと感じました。ここから感じたことは、3年間一緒にいる人でも気づかないことがあるのに、初対面のことを知るのは難しいのではないかということでした。だからこそ「自分はこんなことを頑張っている」と積極的に声に出すことによって、協力してくれる人が増えたり、組織に恩恵を与えたり、自分を深く知って貰うきっかけになると考えました。

「陰徳は金」という言葉が、「陰徳は銀、陽徳は金」という言葉になればいいなと思います。

<文=末田椋資>

当ライターの前の記事はこちら:鉛筆から考える教育支援

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