晴れて新卒入社して、環境に慣れてくるのが入社後3~6ヶ月くらいだと言われています。期待に胸を膨らませて入社した先輩たちは、入社半年でどんなことを考えているのでしょうか。
先日、「’21卒 入社半年の転職意識調査」(https://laibo.jp/info/20211005-2/)という調査が実施され、なんと入社半年で34%の新入社員が転職を検討しているという結果が出ました。せっかく就活を経て入社したはずなのに、どうしてこのような結果が出るのでしょうか?
目次
- 転職を考え始めたのはいつから?
- 転職を考えた理由とは
- 新卒入社の武器を活かすためにできること
1.転職を考え始めたのはいつから?
調査では、転職を考え始めた時期についての設問があります。
回答を見ていると、早い人は入社すぐの4月が29.2%と入社後すぐに考え始めた人がいるようです。他には7~8月と入社研修が終わって配属され、具体的な業務について学び始めた時期と一致します。
就活の時には、どんなに念入りにインターンシップやOB・OG訪問や説明会・面接で質問を重ねても集められる情報には限界があります。入社してみて「こんなはずじゃなかった」と思ってしまった先輩が一定数いることが伺えます。
採用担当者も、誠実な会社であればできる限り情報は公開しており、志望者の質問には丁寧に答えていますが各部署の内部までは把握しきれません。
答えられる情報には限界が出てしまうのです。
2.転職を考えた理由とは
では、どんな理由で転職を考え始めたのでしょうか。
一番多い理由は、「やりがい・達成感を感じない」の33.3%、続いて「給与が低い」の25.9%です。
やりがい・達成感に関しては、会社を擁護するわけではありませんが入社半年の新卒社員に重要な仕事をバリバリ任せられる職場はそう多くありません。
ベンチャー企業など少人数の職場であれば、次々と難しい仕事を任せられるところもあるでしょう。しかし、大半の会社は「新卒社員は時間を掛けてしっかり育てよう」と考えているため、少しずつ難易度を上げていくのが一般的です。
もちろん、先輩や上司を見ていて「こんな仕事にはやりがいを感じられない」と思うこともあるでしょう。しかし、すべての仕事を理解していない状態でやりがい・達成感がないと考えるのは早計かもしれません。
給与が低いということに関しては、会社によるため何とも言えません。
大卒新卒であれば、額面で18~22万くらいが一般的です。(職種などによってはもっと高い場合もあります)
募集要項で確認していても、実際に働いてみると見合わないと思う気持ちもわかります。しかし、入社半年の新人では大きな仕事は何もしていません。むしろ会社に育ててもらっている状態であることも忘れないでください。
大半の会社にとって、新卒社員は入社半年程度でまだ戦力になっていません。
戦力になっていない社員を養っているといっても過言ではないのです。
しっかり仕事をこなして一人前になったときに初めて見える景色もありますから。
3.新卒入社の武器を活かすためにできること
新卒就活のチャンスは一度きりです。
最近では、第二新卒の枠も増えており早期転職も難しくなくなってきていることも事実ですが、今の日本社会はまだ新卒が一番有利であることは間違いありません。
「こんなはずじゃなかった」と思わないためにできることは何でしょうか。
- 業界研究や会社研究をする。インターンなど会社と接触できる機会は有効に使う
- 自己PRとやりたいことはしっかり考え尽くす
- OB・OG訪問だけでなく、できる限り様々な情報を手に入れる努力をする
- 学校のキャリアセンターなどは積極的に利用する
基本的なことばかりですが、やり尽くしたと言えることはないはずです。
なぜなら、これらの対策は完璧にできたと言えるような明確な終わりはありません。
順調に終活が進んでいたとしても、常に振り返りを繰り返し、納得がいくまでやり尽くすことが重要です。
そして、少しでも違和感がある会社には入社しないことです。
「せっかく大手から内定が出たし・・・」と考える気持ちもわかりますが、働くのはあなたです。違和感があるということは何かに納得できていないから。
また転職活動をするのは思った以上に労力と時間とお金がかかりますし、またスタートからになってしまいます。内定を承諾するときは、しっかりと考え尽くしてからにしてください。
この記事を読んだあなたが、心から納得できる就活になるように願っています。
しっかり自分と向き合うことが、納得のいく会社を見つけて内定をもらう第一歩になります。
<文=葉月智世>
当ライターの前の記事はこちら:採用担当者も困惑してしまう就活生の驚きマナー3選
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