クレジットカード業界は、近年キャッシュレス化が進んだこともあり堅調に推移しています。「クレジットカード業界が第一志望!」と思っている人もいるのではないでしょうか。この記事では、クレジットカード業界の概要や社内にある部署、どんな人が向いているかについて解説していきます。
目次
- クレジットカード業界とは?
- 事業内容
- どんな会社がある?
- 業界の動向
- どんな人が向いている?どんな専攻を活かせる?
- まとめ
1.クレジットカード業界とは?
クレジットカード業界がどんな業界か、知っているようで知らない人も多いのではないでしょうか。次のような特徴を持っています。
・金融業界の一部である
わたしたちは通常、現金を使ってモノやサービスを売買します。クレジットカードは現金を持っていなくても、いったんお店などに立替えて支払い、後日利用者に使用料金を請求する仕組みです。また、ネット通販などの料金収納も近年増加しています。
・銀行などと連携したファイナンシャルサービスを提供
銀行の傘下にあるクレジットカード会社も珍しくありません。銀行業務をはじめキャッシング・ローン事業や証券業・保険事業など総合フィナンシャルサービスとしてサービスを提供している会社も多く存在します。
2.事業内容
クレジットカード会社は、利用者の代金を一時的に立て替えます。立替えた金額の数%を加盟店から手数料として徴収しています。(加盟店収入)
また、カードの利用者から年会費、リボルビング払い手数料、キャッシング、旅行代理店業などの付帯サービスの売上から利益を得ることで収益としているのです。
・カード発行
クレジットカードの入会受付・審査・発行や更新を行っています。定期的に審査も行い、お客様が使いすぎることのないようにコントロールも担っています。
・国際ブランド事業
国際ブランドを展開している会社は日本企業ではJCBのみです。カードの国際ブランドにはVISA・Master・JCBなどがありますが、これらの国際カード発行に関するブランドライセンス事業を展開しています。
・キャッシング・ローンや収納代行
キャッシングは、現金を借りられるサービスの総称です。
クレジットカードに付帯しているキャッシング・カードローン、どちらも借入れる手段や金利が違いますが現金を借入れられるサービスであることに変わりはありません。
カードローンは、クレジットカード会社や金融機関などがキャッシング専用として提供している現金の借入に特化したサービスです。
収納代行は、近年増えてきたネット通販や各種公共サービスの代金を代わって集金するサービスになります。
・キャッシュレス事業
クレジットカードやデビッドカードもキャッシュレスのひとつですが、他に〇〇ペイなどのバーコードやQRコードを使用して支払いを行うシステムをクレジットカードと連動させています。
3.どんな会社がある?
業界の中でも、代表的な会社を幾つかご紹介します。
・株式会社ジェーシービー(JCB)
「日本発唯一の国際カードブランド」として、積極的な海外展開に取り組んでいます。
お客様志向と日本的であることをモットーにした会社で、堅実ながら積極的に新しいことに挑戦する野心的な部署も存在しています。
・三井住友カード株式会社
三井住友フィナンシャルグループの一員で、日本におけるクレジットカード事業のパイオニアとして国内でも有数の会社です。VISAブランドとの連携が強く、またグループ内の銀行と提携したカードも多く発行しています。
・イオンクレジット株式会社
総合スーパーのイオンなどがグループ企業として存在しています。
流通系のクレジットカードとして、日常生活に密着したカードとして存在感を発揮。イオン銀行もあり、総合的なフィナンシャルサービスを提供している会社です。
4.業界の動向
日本クレジット協会の統計では、2020年3月末時点のクレジットカード発行枚数は、2億9,296万枚で、前年比3.2%の増加です。コロナ禍などでネット通販が増大したこと、キャッシュレス事業が国の政策として採用されたため、堅調な伸びを見せています。
反面、総量規制(多重債務者を救済するため、個人が借り入れできる総額を年収の3分の1に制限)が課せられたため、キャッシング事業にブレーキがかかりました。
全体的には、急成長する業界とは言えませんがクレジットカードは生活に欠かせない道具となっているため安定した成長が見込めると言えます。
5.どんな人が向いている?どんな専攻を活かせる?
では、どんな人や専攻を勉強してきた人が向いているのでしょうか。
・向いている人
①数字に強い
金額・金利と間違いが許されない数字を扱います。数字に強いことは武器です。また正確で確実に処理できることも大切です。
②コミュニケーション能力がある
かなり様々な部署や取引先、お客様と接する機会が多いため誰とでも気軽に話せるフランクさや相手の言いたいことを的確に理解し、答えることができるコミュニケーション能力は必須です。
③好奇心が旺盛
堅実なイメージがあるかもしれませんが、キャッシュレス事業など新規事業に携わることもありますし、新しいサービス創造のために日々挑戦しています。
好奇心旺盛な人にとっては、とてもやりがいのある業界です。
・どんな専攻を活かせる?
①経済系学部
経済の仕組みはもちろん、金融システムなどを理解していると大局的な視点で仕事に取り組めます。また、利息制限法や商法などの知識があると理解しやすいでしょう。
②情報系各部
クレジットカード会社は、システム関連の充実に力を入れています。
お客様を守るためにセキュリティ強化・利便性を向上するために生体認証などにも取り組んでおり、プログラミングの知識も部署によりますが重宝されます。
③国際系学部
現在はコロナ禍で停止していますが、インバウンド客に対する対応、日本に住む外国人の増加で日本語以外の問い合わせも増えています。
英語や中国語をはじめフランス語・スペイン語など世界でも使用人口の多い言語は、重宝される場面が多いです。
6.まとめ
以上、クレジットカード業界について紹介してきました。
意外と知らなかったこともあるかもしれません。しっかり業界や志望企業を研究して選考に挑んでみてください。働き甲斐のある面白い業界ですよ。
<文=葉月智世>
当ライターの前の記事はこちら:オンライン面接攻略!マナーや注意点を掴んで内定を目指そう
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